ユマニチュードと認知症ケア - 2020.12.08
【ユマニチュード】~技法の指導~
弊社は「認知症対応型デイサービス」&「認知症対応型グループホーム」を中心に、 “認知症ケア”を大切に実践してきました。より具体的な“中重度の認知症”に対するケアをわかりやすく、学んで頂く機会を作りました。 その内容をまとめましたのでご覧ください!! 《ユマニチュードとは》 ユマニチュード(Humanitude)とは、フランス語で「人間らしさ」を意味する言葉で、 「人とは何か」「ケアをする人とは何か」という哲学的な考え方。 ケアする際の考えは、「ケアされる人」と「ケアする人」という一方的なものではなく、「関係」や「絆」を中心にとらえます。 認知症ケアの技術として知られており、言葉や身振り、目線など、あらゆる感覚を活用したコミュニケーション法を軸としています。 「まるで魔法のようだ」と思われることもありますが、具体的な手法によって体系化されています。 《ユマニチュードの歴史》 ユマニチュードは、フランス人のイヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティによって1979年に提唱されました。 日本では、2012年2月に両氏が国立病院機構東京医療センターを訪問し、日本人患者へのケアを行ったのが最初です。 《ユマニチュードの4つの柱》 ユマニチュードは、以下の4つの動作を基本としています。 1、視線の高さ 2、話し方 3、体への触れ方に気を配ることで、「大切に思っている」ということを相手に伝えることができます。 4、「立つ」ことは人間らしさを取り戻すことにつながります。 《ユマニチュードの効果》 ユマニチュードによるケアはフランスで高い効果を上げており、 1、認知症の人が服用する向精神薬の使用量が減少すること 2、介護スタッフの離職率が低下するなどの調査結果が報告されています。 認知症を発症すると、言葉や態度が攻撃的になることも少なくなくありません。 しかし、ユマニチュードのケアを受けることでそのような症状が収まり、以前のような社交的な姿を取り戻すというケースが多く報告されている。 例えば、それまで暴言を繰り返していた人が、ユマニチュードのケアによって態度が一変し、介護者にピースサインをするようになることもあります。 ケアを受ける人、ケアをする人どちらもが穏やかな介護生活を過ごせるようになるのが、ユマニチュードの大きなメリットです。 《私たちの想い》 私たち高齢者福祉は、高齢者の方々の憩いの場であり、安心して暮らせる「生活の場」でなければなりません。 またそれと同時に、そこで汗を流し働いているケアスタッフ一人ひとりの「人を敬う心」、「命の尊さを感じる心」、誰しもに平等に訪れる「老い」を理解し、優しく包む「心」を育む場でなければならないと感じています。 “認知症ケア”を通して、「心」を育む会社を目指しています。「人は財なり」
(写真:わかのうらCafeエリア)